韓国で、仮想通貨や株式を宣伝するインフルエンサーに対し、保有資産と受領報酬の開示を義務付ける法案が進められていることが現地メディアに報じられた。
共に民主党のキム・スンウォン(Kim Seung-won)議員が起草した改正案は、資本市場および金融投資事業法と仮想通貨利用者保護法の改正を柱とするものだ。オンライン上で影響力を持ついわゆるインフルエンサーを対象に、投資家保護と市場の透明性向上を図る。
法案では、金融商品や仮想通貨の売買を公衆に勧める目的で繰り返し投資アドバイスを行う者や、宣伝の対価として報酬を受け取る者に対し、受領報酬に加えて自身が保有する資産の種類と数量の開示を義務付ける。対象は出版物、オンライン投稿、ライブ配信、放送出演など幅広い媒体に及ぶ。具体的な基準は大統領令で定められる。
違反した場合は、市場操作やインサイダー取引と同等の厳格な罰則が適用される可能性がある。罰金や刑事責任に発展するケースも想定され、未公開の有料プロモーションや価格つり上げ後の売却行為を抑制する法的枠組みとなる。
キム議員は、正式なライセンスを持たずに活動するオンラインコメンテーターの増加を問題視し、説明責任を伴わない投資アドバイスが個人投資家に経済的損害を与えていると指摘している。
立法の背景には、関連苦情の急増がある。韓国金融監督院によると、準投資顧問業者に関する通報件数は2018年の132件から2024年には1,724件へと増加した。
オンラインを通じた投資アドバイス活動の拡大に対し、監督体制が十分に機能していない実態が浮かび上がる。韓国では2026年に入り、異常な取引パターンや市場操作をリアルタイムで検知するAI(人工知能)ベースの監視ツールを導入している。外国人不動産投資家に対する新たな報告要件も整備され、一定の場合には仮想通貨取引履歴の開示が求められる。
英国ではFCA(金融行動監視機構)が金融プロモーションに事前承認を義務付け、イタリアの証券当局も欧州証券市場監督局のガイダンスに基づき、高リスク資産を宣伝するインフルエンサーに広告規制を適用している。韓国の法案は、こうした国際的な規制強化の流れと歩調を合わせる動きといえる。
本法案が可決されれば、仮想通貨分野におけるインフルエンサー活動に対し、保有資産と金銭的インセンティブの透明化を求める明確な法的枠組みが整備されることになる。
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