イーサリアム価格は過去24時間で約3.4%上昇し、24日、テクニカルチャートに最初に現れた反発シグナルが継続している。
しかし今回の回復は単なる反発以上の意味を持つ可能性がある。詳細に分析すると、多くのトレーダーが見逃している静かなポジショニングの変化が見える。イーサリアムのクジラは、最近の暴落時にも積極的に買い増しを進めていた。レバレッジが一気に解消され、市場が恐怖に支配されていた中でもである。
イーサリアムの直近の暴落は、価格とレバレッジの双方を吹き飛ばした。1月27日から2月6日にかけて、イーサリアム価格は約43%下落した。同期間、未決済建玉総額は159億ドルから現在約87億3000万ドルに減少している。オープンインタレストは、全体のレバレッジド先物ポジションを示す指標であり、この71億7000万ドルの減少が大規模なレバレッジの清算を裏付ける。
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レバレッジの清算は、レバレッジトレーダーが急落時にポジションから強制的に退場させられた際に発生する。これにより市場から投機的な圧力が取り除かれる。
しかしトレーダーが強制退場する一方、クジラは逆の行動を取っていた。
大口イーサリアム保有者は1月27日の1044万8000ETHから、現在1133万9000ETHへと保有量を増やした。途中でわずかな売り抜けはあったものの、暴落中にクジラは891万ETHを純増させたことになる。この期間中の平均取得価格は約2100ドルと見積もられ、約187億ドル相当を買い増した計算となる。
これはクジラがパニック売りしていなかったことを示す。逆に、強制清算時に供給を吸収していた格好だ。このような行動は短期売買よりも長期のポジショニングを示唆する。
クジラの動向だけでは構造的な転換は断定できない。長期ETH保有者が確信を見せる必要がある。
当初、長期保有者は不確実性を示していた。HODLer Net Position Change 指標は2月上旬の大半でマイナス圏にあり、熟練投資家にも売り圧力があったことを意味する。価格下落が結局彼らの売却意欲を誘った格好だ。
だが最近、この傾向に変化が生じている。
2月21日、長期保有者による積極的な買いが再び見られ始めた。2月24日には1日の純増が9454ETHに達した。この変化は、数週間の様子見を経て、長期投資家もクジラの買い増し姿勢と歩調を合わせ始めたことを示唆する。取引所フローのデータがこれにさらなる裏付けを与えている。
取引所の純ポジション変化も暴落期間中は一貫してマイナスだった。マイナス値はコインが取引所から流出していることを意味し、投資家が売却準備ではなくプライベートウォレットへETHを移していたことが分かる。
例えば2月23日には取引所からの流出が22万7300ETHに達した。翌日は10万9631ETHに減少したものの、全体としてパニック売りでなく純増傾向が続いている。
また流出の減少は良い兆候となりうる。その理由は以下の通りだ。
短期保有者も市場から退出しているようだ。
イーサリアムを1週間未満しか保有しない短期保有者の供給シェアは2月初めの3.2%から現在2.1%まで減少した。この傾向はHODLウェーブ指標を用いて確認されたもので、保有期間ごとの分類となっている。
これにより投機的トレーダーが市場から排除されたことが確認できる。この点が最近の流出減少の一因とも考えられる。
弱気筋が市場から退出し、強気筋による買い集めが進む局面では、市場が構造的な底に向かいやすい。この動向は、前述した上昇傾向への市場転換説を裏付ける材料となる。
イーサリアムの価格構造も、こうした蓄積シグナルを示し始めている。勢いを示す指標であるRSI(相対力指数)は、上昇傾向へのダイバージェンスを示している。11月21日から2月24日にかけてイーサリアム価格は安値を更新したが、RSIは高値圏で下げ止まった。
これは、価格が完全に回復していなくても売り圧力が弱まっていることを示す。冒頭で述べた技術的な上昇サインである。
同様のダイバージェンスは2月19日にも見られたが、その際は長期保有者のサポートが弱く機能しなかった可能性が高い。現在は、クジラや長期保有者、そして取引所を含む複数ルートで蓄積が進んでいるため、反発の確度が高まる構図となっている。逆転が起きなくとも、反発試行の可能性は上昇している。
イーサリアムは現在、重要な回復ゾーンをテスト中である。
最初の上値抵抗線は1990ドルに位置する。これを突破すれば、次のターゲットは2050ドルとなる。2240ドルを上抜ければ、大きな回復が確定し、構造的な底打ちの可能性を示す。現在値から約20%の上昇幅となる。ただし、下方リスクも残る。
もしイーサリアムが1740ドルを割ってさらに反発できなければ、底打ち説は否定される。その場合、クジラは局所的な下値で買い集めたものの、下降トレンドは依然続いていることになる。
現時点のデータは極めてまれな一致を示している。クジラはレバレッジ崩壊で約900万ETHを追加取得。長期保有者も蓄積を再開し、取引所への流出が優勢、弱気筋は脱落している。今後のイーサリアムの動きが、この蓄積が真の構造的な底打ちとなるか、それとも一時的な踊り場となるかを決する。


