ジブラルタルの認可を受けたプライベートバンクであるXapo Bank(ザポ・バンク)は3日、2025年における暗号資産(仮想通貨)市場の動向を分析した最新レポートを公開した。この中で同社は、ビットコイン
BTCが単なる投機的資産から「成熟した実用的な金融資産」へ進化したとの見解を示している。
ザポ・バンクがビットコインの進化を裏付ける理由のひとつが、ミレニアル世代(29〜44歳)・X世代(45〜60歳)による長期保有の定着化だ。レポートではザポ・メンバーの全ビットコイン運用資産(AUM)のうち、ミレニアル世代が46%から49%、X世代が26%から29%へとシェアを拡大したことが示されている。
一方、ベビーブーマー世代(61〜79歳)は利益確定の動きにより、シェアを26%から20%に減らしたと指摘。確信を持つ長期保有者層においては、今や資産の99%がビットコインで占められているという。
レポートではビットコインを担保にしたローンが短期の資金繰りではなく、長期的な資産形成として定着していると指摘。2025年に組まれたローンの52%が「365日間の融資」だったことが共有された。担保ローンサービスの需要は第1四半期から第2四半期にかけて45%増、さらに第2四半期から第3四半期では26%増加したという。
また、ビットコインの日常使いの加速も指摘されている。年内ではザポ・バンクメンバーの81%が決済用カードの発行を申し込み、カードを受け取った65%が実際にアクティブに使用しているとのデータも示された。ユーザー1人あたりの平均カード利用額は、前年と比較して13%に増加したとしている。
レポートでは、地域と経済状況によりビットコインの使われ方が多極化している点も言及された。ザポ・メンバーの全ビットコインのAUMのうち、ヨーロッパが46%のシェアを獲得。主に「価値の保存」を目的としてビットコインを保有している点が示された。
ラテンアメリカでは総保有量に対するビットコイン消費割合が27%から63%へ急増。価値保存ではなく、日常的な支払いや流動性のためにビットコインが消費されている点を指摘した。一方、アジア太平洋と中東では活発な売買とともに、機動的に資金を動かす戦略的なビットコイン利用が目立ったとしている。
レポートでは上記のほか、全ビットコイン保有者に占める個人投資家の割合が90%を下回り、機関投資家の参入が加速した点、大手銀行がウェルスマネジメント顧客へ1〜4%のビットコイン割り当てを推奨し始めている点についても言及された。
ザポ・バンクのCEOであるシーマス・ロッカ氏は、「今年の最も重要な変化は価格ではなく、人々の行動の進化だ。ビットコインは単なる普及の段階を過ぎ、成熟の段階に入った」と総括している。
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