米国政府は金曜日、Anthropic社のClaude Mythos 5に対する輸出規制を解除した。この決定により、大手企業や政府機関を含む100以上の米国機関で同モデルの利用が可能になった。
この措置により、トランプ政権とAnthropic社による2週間の対立が終結した。Mythos 5の利用拡大が認められる一方、消費者向けバージョンのFable 5は引き続き公開されていない。
ハワード・ルトニック商務長官は、金曜日付でAnthropic社のコンピューティング責任者トム・ブラウン氏にこの決定を文書で伝えた。別紙Aに記載された機関に対し、Mythos 5の輸出には今後ライセンスが不要となる。
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CNBCによると、対立中にはAnthropic社の幹部がワシントンを訪れ、政権担当者と協議を行っていた。
今回の方針転換により、MythosおよびFable展開に関連するモデルの規制が解除された。今月、Anthropic社最大級の投資家であるアマゾンが警鐘を鳴らし、両モデルが一時的にオフライン化された経緯がある。研究者によれば、Fable 5は有害利用目的で「ジェイルブレイク」される恐れがあった。
それまで、MythosはプロジェクトGlasswingの一部として、15か国以上・約150団体を対象に脆弱性ハンティングプログラムに利用されていた。モデルは政府テスト開始から数時間内に機密システムの脆弱性を発見する実績もある。
交渉に近い関係者によれば、Fable 5の公開も進められているが時期は依然不透明。Mythosと異なり、Fable 5はサブスクリプション登録者であれば誰でも利用可能だった。一時は一般公開された最強のAIツールとなっていた。
この一連の経緯は、新たなゲートキーピング制度の確立につながっている。6月2日に発令された大統領令は、最先端AIモデルについて自発的に連邦審査を受ける仕組みを導入した。開発者はリリース30日前までサイバー審査にモデルを提出できる。ワシントンはこの1年、中国向けAI半導体の輸出規制を強化してきた。モデルの提供にも規制を広げた形だ。
OpenAIも同日同様の方針をとった。同社は最強のGPT-5.6モデル「Sol」について、約20の政府認可パートナー限定の提供とした。一方で性能が劣る「Terra」「Luna」バージョンは一般向けに展開した。
規制の背景には中国によるアクセス懸念がある。報道によれば、韓国の通信大手SKテレコムが6月初旬にGlasswingへ追加された後でアクセス権を失った事例が、その象徴とされる。SKテレコム側は中国との関係を否定している。
数多くのサイバーセキュリティ分野のリーダーは規制解除を求めてきた。元フェイスブックのセキュリティ責任者アレックス・スタモス氏主導による公開書簡には、エヌビディア、アドビ、ズームなど多くの企業が署名した。
欧州を含む同盟国では、突然ワシントンの承認に依存せざるを得ない現状に不満が高まっている。Fable 5にも同様の承認が下りるかは、近日中に明らかとなる見通し。


