ウエスタン・ユニオンは本日、米ドル建てペイメントトークン(USDPT)をソラナ上でローンチした。アンカレッジ・デジタルバンクがこの資産を発行し、規制されたデジタルドルを全世界40万拠点の同社ネットワーク経由で送金する仕組み。
アンカレッジは米国初の連邦公認の暗号資産銀行。ウエスタン・ユニオンが従来持つコンプライアンスおよび決済インフラを活用し、USDPTは従来の暗号資産由来ステーブルコインにはない展開力を持つ。
ローンチは、ブロックチェーンの仕組みから実際のリーチへと議論の焦点を移す。テザー(USDT)とUSDコイン(USDC)は合わせてステーブルコイン市場3210億ドルの約80%を占める。
いずれもマニラやラパス、ラゴスで小売現金拠点を持たない。ウエスタン・ユニオンは全世界200か国で数十万ヶ所のエージェント拠点を展開、銀行アクセスの限られる地域に多く立地する。
テザーとサークルはDeFiプロトコルを通じた利回りや統合で競う。一方で、両社はいずれも新興市場に物理的な小売拠点網を持っていない。
USDPTがまず狙うのは社内部門とエージェント間の決済。コルレス銀行送金をソラナの即時送金で代替する。
パイロット対象地域は、送金規模の大きいフィリピンとボリビア。
消費者向けプロダクトとして「Stable by Western Union」が2026年に世界40か国で開始予定。デジタルアセット・ネットワークが、認可を受けた取引所やカストディアンをエージェント決済システムに接続する。ファイアブロックスが決済インフラを提供。
USDPTがテザーの優位性を脅かすかは本質的な問いではない。ウエスタン・ユニオンが示したのは、トークンとラストマイルを保有することで、取引残高を押さえつつ取引所に縁遠い顧客層への接触を実現した点である。


